血は争えない

酒が好きである.一人暮らしはじめていつからか毎晩のように飲むようになってしまった.これを書いている今も目の前に麒麟淡麗の500mlを目の前にしている.まるで馬の鼻先にぶら下げられた人参だ.拷問に等しい.
そういえば父親もよく夜酒を飲んでいたことを思い出す.どんどん気持ちよさそうになっていく父を見るのだが,なぜこんな変な飲み物を毎日のように飲んでいるかが謎だった.ジュースのほうが美味しいし安い,と問いかけたこともある.しかし今は父の気持ちがよくわかるようになってしまった.夜寝る前に飲む酒が格別に美味いんだ.その気持ちよさを共有できるようになった今は,実家に帰ると欠かさず飲んでいる.